豊作に沸く台湾マンゴー【市島宗氏@台湾】

弊社が拠点を置く苗栗から車で3時間程度、かつて八田與一技師が開拓に情熱を注いだ嘉南平野を抜けると、まるで水彩絵の具で塗りつぶしたような青い空と照りつける太陽。 マンゴーの産地である台湾南部の風景は、台湾に住みながらも更に南国情緒を感じさせる。

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普段は台湾茶の生産販売を行っている弊社も、この時期は日本へのマンゴー輸出に携わっている。同じ農業関係ということもあり、馴染みも深いのだが茶農家と比べてマンゴーの生産農家には若者が多い。

それだけビジネスとして魅力的ということなのだろうが正にその通りで、南部にはマンゴー御殿なる豪邸もあちこちに存在するほどだ。

目下、台湾マンゴーは日本の他に韓国・中国にも輸出されているが、それらの国に輸出されるマンゴーと日本向けマンゴーとは品質の上で格段の差があることは特筆に値することかもしれない。

まず、安全面では輸出前に残留農薬検査のためのサンプリングが義務付けられており、これに合格しなければ日本へ輸出することはできない。

当然、厳しいチェックの中で台湾国内で販売されているものによく見られる黒い斑点(炭疽病)や傷があるものは除外されて行く。よく台湾の友人から「台湾産の良い物は全部日本に輸出されて台湾には残らない」とぼやかれることがあるが、まさにその通りだ。

また、日本への輸出が始まる5月末から7月末にかけては、台湾国内に数カ所ある出荷場に日本からの検疫官(日本人)が常駐し、日本への輸出ロットを事前に検査している。

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そのために日本へ空輸した場合、早ければ当日中に通関業務が完了し国内発送へ移ることができる。成田か羽田で荷受けすれば、関東圏のエンドユーザーには収穫後5日ほどで配達することができるのだ。

これは市場や問屋を介す国内流通と比べると非常に合理的で、出荷からエンドユーザーまで冷蔵輸送が行われるために鮮度保持という面でも優れている。

日本に輸出されるマンゴーは、おおよそ全体の10%程度まで厳選された果実なのだが、これらが発達した物流に乗って日本のエンドユーザーまで新鮮なうちに直送され、価格面でも国産品の半額程度となれば極めて競争力の強い商品であると言えるだろう。

ただ台湾マンゴーにも弱点が無いわけではない。

ご存知の通り年間を通じて温暖な台湾では、冬場でも気温が10℃以下になることは稀なために露地栽培で広大なマンゴー農園を運営することができるのだが、その反面自然災害には非常に脆い。

昨年2012年は、シーズンが始まる6月に2度の台風に見舞われ農家達は深刻な被害を被った。弊社の提携農場でも、約7000件の注文のうち5000件をキャンセルせざるを得ない事態に陥ったほどだ。

おかげさまで今年は天候に恵まれて、日本への輸出期間を延長できるほどの豊作を享受するとができている。生産者達も今月末まで猛暑の中で火を吹くほど忙しいが、昨年は涙を飲んだ分喜びも大きいのだ。

【台湾福茶:2013年台湾マンゴーページ】

・日本国内発送
http://www.fuku-cha.com/fruits/mango.html

・台湾国内発送(日本仕様のマンゴーを台湾国内にお届けします。) 
http://www.fuku-cha.com/fruits/mango-tw.html
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著者紹介

市島宋氏:台湾福茶代表

市島宋

1974年、宮崎県生まれ。宮崎産業経営大学卒。
スポーツインストラクターを経て、国内のエンジニア派遣会社に入社。主に台湾、韓国、アメリカで数多くの半導体・液晶パネル工場立ち上げに携わる。
2000年、偶然口にした一杯の烏龍茶に魅せられてお茶の世界へ転身、台湾省 茶業改良場の有機栽培研究員と共に約2年間現地の茶農家を渡り歩き茶業全般を 学び2003年に台湾福茶を立ち上げる。
現在も台湾を拠点に、馴染みの茶農家 達とお茶を作りながら活動している。

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