台湾NEWS: 台湾の最高級和牛の誕生

90年前の「源與牛」が偶然にも保存され食卓へ

台湾は牛肉の95%を輸入に頼っており、残り5%の国産牛肉のほとんどは赤字経営となっています。李登輝元総統は生前「台灣和牛l計画を密かに進めていたが、数年後その夢がついに実現し「源與牛」が食卓に並ぶ日が訪れることになりました。

台北市のとあるレストランで行われたオープニングパーティーに並べられた牛肉は全て花蓮縣の源興居牧場で飼育された源與牛でした。黒光りする毛並みと短い角を持つ源與牛は、李登輝元總統が夢見た「台灣和牛」であり、この瞬間に実現したのです。

ある関係者は、台湾の牛肉の95%は輸入に頼っており、しばしば疫病のリスクや高価な輸入飼料に悩まされる一方、国内の牛肉はわずか5%で赤字経営が続いており、農業経済博士であった李登輝は、将来台湾の牛肉産業を発展させ、立派な農業を活性化させる必要性を感じていたと述べました。

1950年から1960年代にかけて、李登輝元總統が農業復興委員会の責任者だったころ、台湾肉牛の繁殖計画が中止されたことがあったので、李登輝元總統はいつの日かこの計画を復活させようとしていました。

2012年政府のアメリカ産牛の輸入解禁時、研究を重ね検討した結果、李登輝元総統の台湾牛肉の夢を復活させるため、石垣島に訪れアドバイスを受けに行きました。文献によると1933年石垣島から100頭以上の但馬牛を台湾に送り込み、その後陽明山擎天崗草原で飼育していましたが、2016年には僅か19頭しか残っていませんでした。

幸い兆豐農場内の源興居牧場は、気候、経度及び環境条件が石垣島とにているため高品質な肉牛を育てるには最適の場所でした。そして2017年日本の畜産コンサルタントが原産地を追跡し、遺伝子検査したところ、「原種」と判明しただけではなく、代々の近親交配により「純粋な遺伝子」であり、日本では困難入手な純粋種よりも台湾の高温多湿の気候に適応する牛であることが判明したそうです。専門家から「天から台湾への贈り物」として絶賛されました。

李登輝元總統の「台灣女和牛」の意思を継ぎ、全ての台湾人に良質な地場の牛肉を味わって欲しいと願い、黒光りする毛並みと短い角持つ貴重な上質な牛を李登輝元總統の旧居「源與居」にちなんで「源與牛」と名づけ牛の運用を行う会社の設立をしました。

李登輝が元々董事長を務めていたが、2020年に病気で入院し、劉泰英が後任となりました。2018年に李登輝元總統が最後に牧場に訪問した時、満面の笑みで「肉牛がいてとても嬉しい。ここで牛を育てて、乳牛でお金を稼ぎ、そして肉牛として育てれる。とても特別なのです。」と述べました。李登輝元總統は病気の末期、親交のあった劉泰英に「台湾の人たちに日本以上に美味しい牛肉を食べさせるように」と述べていました。

牛肉の管理・運用を行っている会社のオペレーションはとてもユニークで、兆豐農場の乳牛を肉牛の繁殖支援に充て、源與牛(人工的に抽出した精子)と台湾で繁殖したオランダホルスタインの乳牛(雌)を交配して「借腹生子(お腹を借りて子供を作る)」ことにより、病気に強い台湾産牛肉種を生み出し、徐々に台湾での生活に適した新しい肉牛種を繁殖させているのです。

5年間で19頭だった源與牛は300以上に増えました。中華開發元董事長で、金融や公務の経験がある劉泰英は「非常に大変な仕事。畜産業はまさにライフサイエンス産業ですね。そもそも自分が畜産業に参入するとも思っていなかった。」と述べました。日本人のコンサルタントを雇い、産学協同で大学と連携するなど、開発費などだけでも数億円かけています。

畜産技術を駆使し、牛1頭1頭にマイクロチップを埋め込んで呼吸や体温、動物の状態を管理しています。オランダのホルスタイン種の乳牛が足りないため、先に1万5000本試験管に冷凍保存しています。

試行錯誤と配合飼料の調整、そして脳卒中のよる2頭の死亡を経て、クリーミーな風味と保水性に優れ、パサつきのない甘くて均一な肉質の「台湾和牛」が実現しました。

日本の牛肉の格付けではA5が最高ランクで、源與牛は既にA3、A4まできています。あるシェフは、源與牛の品質を元にしゃぶしゃぶや牛肉炒めなどの料理を開発し、ローストビーフなどの加工品を販売しています。

源與牛を販売開始して以来、5つ星ホテルや高級洋食店などが導入希望しており、飲食業を驚かせています。現在の搬入先はレストランがほとんどですが、将来はスーパーマーケットでも購入できるようになるかもしれません。

現在牧場で、乳牛460頭、肉牛300頭飼育されており、牛乳は毎日5.5トン生産されており、販売収入は600万元になります。しかし、300頭ではまだまだ規模が足りず、今後3年で1万頭、5年で3万頭を飼育し、10万頭以上を輸出し、将来的には国内市場の10%〜20%を占めたいと劉泰英は述べました。そのために、増産や産業振興のために技術提供の連携も検討しているとのことです。また、李登輝元總統が台湾産肉牛を普及させる目的には、一流顧客の食欲を満たすためだけではなく、肉の付加価値を高め、輸入肉の依存度を下げ、台湾の畜農業を改善させると述べました。李登輝元總統の台湾和牛の開発計画が本格化します。

以上の記事を聯合新聞網から一部を翻訳しました。

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