民主的側面が強くなりつつあるシンガポール【岩田弘志氏@シンガポール】

少し前の話になるが5月7日、シンガポールは国会議員の総選挙が行われた。
選挙の結果与党・人民行動党が獲得した議席数は全87議席中81議席。
圧倒的な与党の勝利に見えるかもしれないが、選挙前は84議席中82議席だったことから、野党が大幅に躍進したことがわかる。
またこの選挙における与党の得票率は60.1%。議席数の割合に比べ与党支持者が少ないことがわかる。

識者はこの原因を急激な外国人労働者の増加による就職難と物価の高騰にあるとするが、この選挙結果を受けた与党の反応は大胆かつ素早かった。
与党が初めてグループ選挙区で落選したAljunied地区の与党代表、ジョージ・ヨーさん(外務大臣)は責任を取る形で10日から政界から引退すると表明。
続いて14日には初代首相で選挙当時は顧問相だったリー・クアンユーさんと二代目首相で上級相だったゴー・チョクトンさんがそれぞれの職を辞し、内閣から去ることを表明した。

この国は開発独裁などと尊敬半分揶揄半分で言われてきたが、国民の声に真摯に対応し危機感を持ち素早い決定を下すことが伺えた形となった。

過去の選挙関連では野党に軍配が挙がった単一人当選の選挙区を通る新しいMRT鉄道の線で、その選挙区にある駅だけの開業を延期したり、古い公団住宅の改築を遅れさせたりといった分かりやすいネガティブな施策を行うことがあった。
また選挙直前には、所得に対して逆累進的な金額設定で国民一人ひとりにボーナスを支給するということもあった。
こうしたことで損得勘定を国民の選挙に対する主な判断材料とする様促してきたが、今回の選挙後の政府の対応は、政府は即物的な選挙対策に注力するばかりではなく、選挙を国民の声を聞く大切な機会として真剣に対応しているのだと思わせた。

こういう流れをみて、民主国家であるはずの日本のスピード感や真剣さに大きな焦りを覚えないではいられないと感じられた。

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