シンガポール進出ブーム一段落−進出済み企業はマーケティングに視点を向ける  【岩田 弘志氏@シンガポール】

(これは2012年当時の記事の再アップロードです。)

去る震災から1年数ヶ月が経ち、シンガポールでは選挙の結果による外国人のビザ発給の抑制が始まって約1年、不動産価格の高止まりから約半年経つ昨今、企業のシンガポール進出熱はまだ収まったというには早いが、少し踊り場に至っている様だ。

シンガポールへの進出ブームが加熱の様相を呈してきた過去1年に、半ば経営計画が不十分な形で進出してきた日本の中小企業は自分たちが持ってきた商品やサービスのシンガポールおよび東南アジア市場でのマーケティング活動に目が行くようになったのか、昨今は「どのように商品を売ればいいのか」「どのように周知させればよいのか」といった内容の問い合わせが私のところによく届くようになった。
また一方、雨後の筍のように発生したシンガポール進出コンサルタント業を行う企業や個人は上記に関する付加サービスを各々のそもそもの専門性に準拠しながら拡充を図っている。

進出企業の需要に応じて開始されたサービスや、需要を見越して開始されたサービスを企業名とともに以下に列挙する。

展示会サポートサービス − Vivid Creations
http://vivid-creations.biz
日本のカルチャーを世界へ広げることをモットーとする同社は、過去のイベント設営の経験を生かし、シンガポールで毎週のように開催されている各種国際展示会への出店サポートを開始した。
http://www.diversolutions.asia/tenjikai/index.html

ネットワーク営業 − Star Sunrise International Pte Ltd.
元電子部品会社の現地社長で数年前に独立した市橋さんは、元シンガポール政府の官僚と一緒にネットワーク営業を展開。設立の後は営業面も面倒をみるというスタイルをとっている。

ドブ板営業 - Kaitaku Mi
http://about.me/james_kaitakumi
とにかく体力営業というジェームズ平岡さんはターゲット市場に対して細かい営業を展開する。展示会などでは実際に売り子などをしながら商品とマーケットの親和性に理解を深めている。

本格ウェブサイト製作 − TAM
http://www.tam-tam.co.jp/about/
ウェブ制作については永らく日本人ではセミプロ程度の製作者しかおらず、外国人デザイナーとは言語とセンスの差に苦労をしていたが、今年に入って日本からプロの制作会社が進出してきた。

SEO対策 − アウン・グローバル・マーケティング
http://aun-singapore.com.sg
数年前にシンガポールへ進出。当時のシンガポールはSEOどころの社会では無かったが、昨今のスマートフォンブームや、Flash離れとCMSの多用化の流れの中で需要は高まっていると思われる。

現在需要があるが対応する会社が見つからないのが「広告代理店」「プレスリリース配信」かと思われる。

「広告代理店」については勿論大手が利用するものは進出済みであるが、中小企業が利用できるような体裁にはなっておらず、また地元企業やマーケットへの訴求効果についても不安が残る形となっている。また「プレスリリース配信」に至っては言語の壁も立ちはだかり、そもそもプレスリリースを作成する機能のない会社が多いことからまだ当地には出現していない。

ショッピングセンターの通路内に設置されている小屋「プッシュカート」もテストマーケティングには有効だと思われるが、まだ日系でこのサービスを展開している業者は登場していない。

参考:「シンガポールのテストマーケティングにはワゴンセールを使おう!」
    http://www.sg-biz.com/iwata/report6.html

このあたりが今後拡充され、シンガポールへ進出を果たした企業の次の展開が図られていくものと思われる。

著者紹介

岩田 弘志氏

岩田 弘志氏

中央大学卒業後、富山へ帰郷。日本通運で5年強勤務。
98年より渡星し日系引越会社へ就職。
02年異文化トレーニングファームIBCの日本リエゾン就任するも、04年にシンガポールへ戻り再度同じ引越会社へマネージャー職として復帰。
07年シンガポール経済新聞を立ち上げるため同グループ内の出版会社コムへ移籍。
その後ONE IPTV社GM、セレスティアル・ナビゲーションズ社取締役を歴任。
起業支援のドリームゲート内でブログを2005年より展開。
http://bit.ly/d9rDwO

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