海外就職に香港を選ぶ日本の若者たち  【松本 博明氏@香港】

第9回目の香港コラムは海外就職に香港を選ぶ日本の若者たちの動向についてお伝えしたい。弊社では香港進出している日系企業約2000社とネットワークがあり、連日、香港人募集の求人依頼も入るが、日本人限定の求人募集も顕著である。
香港名物の巨大看板
写真:香港名物の巨大看板

【日本人限定のわけ】
香港にも日本語堪能な香港人はたくさんいる。にもかかわらず日本人でなければならない理由としては、まず第一に顧客が日本人であるため、信用や対応力における安心感の面で日本人窓口でなければならないということがあげられる。
特に営業や顧客窓口などお客様との接点が多いポジションにおいて顕著である。
湾仔の大通り
写真:湾仔の大通り

【日本国内から海外を目指す若者たち】
昨今では若者の海外離れが増大化していると筆者もニュースや新聞で耳にするが、今でも根強く香港や中国の職を目指す若者は少なくない。
ここ香港では社会人としての実務経験が最低3年以上はないと就労ビザが取得できないと言われている。
最近では一流大学を卒業して俗にいう一流企業で勤務中の若者たちからの問い合わせも増えている。以前は女性からの問い合わせがほとんどだったが、最近では男性からの問い合わせも増えている。
かくいう筆者も手前味噌だが大企業をやめて、香港での現地就職した身であるため、彼らの気持ちを決して見過ごすことはできない。
香港から広州への直通特急
写真:香港から広州への直通特急

【香港ではどのような求人があるのか?】
以前の香港での求人と言えば、製造業、商社の求人がほとんどであった。
しかし、最近ではとくに金融、飲食・サービス業などの求人が目立っている。
特に日本国内の上場企業においても香港進出を決断する企業が増えてきているのが実情だ。
やはり過剰な円高(ドル安)や成熟市場における消費低迷の影響で海外進出の玄関口として香港を選択する企業が増えていると思われる。
高給案件としては金融関係でのマネジメントポジションや海外進出、会計コンサルティングファームでのコンサルタント求人などが挙げられる。
夜のラッシュアワー
写真:夜のラッシュアワー

【若者の海外就職の起爆剤となりうるか?】
2010年1月から香港と日本の間でワーキングホリデー制度がスタートした。
18歳から30歳までの若者が対象で上限1年間の就労が認められる制度である。
日本人については同一雇用主の下で最大3カ月の就労が限度ということが障害となって、いまいち盛り上がりに欠けているが弊社にもワーキングホリデーを利用した若者から問い合わせや相談を受けることもある。
こうした制度を利用することで近い将来、彼らが正社員として海外就職する際の予行練習になるのではと個人的にはおおいに利用したらいいと思っている。
筆者も日本を飛び出して海外就職し、さらに現地で起業した身であるが、こうした若者たちから相談を受けるとうれしくなる。
現在香港在住8年であるが、若いうちに海外から日本を見つめなおすことで、自分の人生にとっても、そしてビジネスにおいても世界を舞台に活躍する視点が養われると思っている。最後に筆者のミッション(使命)はひとりでも多くの若者たちが日本の殻を打ち破って、海外デビューし、そしてそこから日本の伝統、文化、歴史の素晴らしさに気づき、それをもって日本の高い技術力や経済発展の背景を実感することである。さらにそのことが自分のビジネスや人生においても血肉になっていくと信じるのである。そうしたことで日本、アジア、世界が共に調和していくことを祈念している。

著者紹介

松本 博明氏

松本 博明氏
キャリアインテグレーション代表取締役
1998年新卒で人材総合サービス パソナ 入社。
海外での活躍を目指し同社退社。
2005年にCareer Integration Asia Co.,Ltd. を香港にて設立する。
その後国内上場人材サービス会社へ株式売却後2010年にCareer Integration Co.,Ltd.に社名変更。
新卒で就職してから一貫して人材ビジネス業界にて人材コンサルタントに携わる。
現在は東南アジア・香港・中華圏エリアの日本人技術者に特化した人材紹介サービス
香港ワークス・華南ワークス・タイフィリピンワークス・ベトナムワークス ・インドネシアワークス・
カンボジアワークス・ミャンマーワークスなどアジア各地にサービスを展開する。

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