「北朝鮮」のリアル1【Matsu氏@中国・台湾】

日本ではほぼ見ることができないことの一つに「北朝鮮」の文化がある。古い時代に北朝鮮から流入してきた人や文化はあるものの、「リアルタイム」の北朝鮮は、報道でしか見ることができない(もちろん、報道・取材も「制限」されている)。

北朝鮮直営レストラン1

そのリアルな一面を「北朝鮮」では垣間みることができる。それもそのはず、北朝鮮と中国は友好関係にあり、メジャーではないものの、中国には「北朝鮮」文化が存在する。

北朝鮮直営レストラン2

その一つが「北朝鮮直営レストラン」だ。朝陽区朝外大街にあるレストラン「海棠花(花の「ハマナス」の意味)。この店は、北朝鮮政府が実質的に経営している。日本人も入店できる(中国の普通のレストランと変わらない)。チョゴリを着た本国北朝鮮出身の女性従業員が接客。彼女達は北朝鮮政府高官の娘や親戚など、権力者との血縁関係者が多い。また、容姿も審査されているという話もあり、北京の巷では「喜び組」と呼ばれている。ある韓国人通訳者は「彼女達は出稼ぎに来ている。中国国内で生活しても寮のようなところで生活し、常に見張られた生活。韓国人も『北朝鮮人は可哀想』と同情する人も少なくなく、旅行客がこのような店に行く場合、チップを差し出しすこともある」と現状を教えてくれた。

韓國料理1

看板メニューは冷麺、ビビンバなどで、日本にある韓国料理店と変わらない。日本人なら店内で「緊張」するはずだ。しかし、接客はいたって「中国人に対して」と変わらない。ただ過度な写真撮影は「御法度」。これは当レストランに限らず、中国では一般的に、食堂等の店内での写真は嫌がられる。年配の従業員はカメラを向けられていることに「慣れていない」ということもあるが、最近では、「衛生基準を満たしていない」「社会的に問題のある洗剤」など、意識はしてないものの写真に映りこんでしまうことによって、結果的に、それがネットなどで自然拡散され、「衛生局が指導に入る」ことを避けるためだ。出された冷麺は、やや酸味が強いものの、コシや弾力がある。北京での人気店の地位を得ており、韓国料理を食べつけている日本人の口ならば「合う」レベルにはなっている。

韓国料理2

政治的には、日本とは「敵」なのかもしれない。しかし、食を通して僅かではあるが接することのできる「北朝鮮」の女性達。彼女達は、北朝鮮の中では恵まれているのかもしれないが、やはり抑制された生活を送っている。冷麺にも「悲哀」の味が漂う….。

著者紹介

Matsu:テレビ司会者・番組プロデューサー

Matsu

台湾のテレビ局で放送の食をテーマにした旅行番組「大口吃遍台灣(大口吃遍世界)」のMCを務める日本人テレビ司会者、番組プロデューサー。
本島の東西南北、金門、馬祖、蘭嶼、緑島、小琉球等を食べ歩き、「食の風景」を伝えている。
ロケでは、台湾のみならず、中国、アメリカ、カナダ、日本なども訪問。

番組は、国際チャンネルを通じて、香港、シンガポール、マレーシア、マカオ、ベトナムなどアジア6か国、地域でも放送。
現在は、テレビ番組製作の傍ら、司会、執筆、講演なども行う。
近著:「大口吃遍台灣〜タイワングルメの旅」(四塊玉)。
番組出演:「WTO姐妹會」(八大第一台)/「聚焦360度」(年代新聞台)/ 「台湾ミュージアム」(台湾国際放送ラジオ)/「大台北城」(緑色和平電台)/「キッチンスター」(浙江テレビ)/「今天吃什么?」(大連テレビ)など。
座右の銘:做最壞的打算,盡最大的努力(最悪の想定をして、最大の努力をする)

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